【超重要】『既存機能における抜粋観点』
既存機能についての抜粋観点をご説明致します。全体件数とテスト実施期間から判断して、テスト件数を抜粋する際に効果が出ます。
既存機能における抜粋観点についてのご説明致します。
1.|テスト項目一覧表を作成して情報を一覧化する
1.テスト項目一覧表を作成して、確認内容、件数、新規/既存機能、重要度(高・中・低)、全体件数、抜粋後件数を設けます。(どの項目が抜粋することが可能なのかを選定します。)
上記のテスト実施項目一覧表を参照しながら、ご説明致します。
(ⅰ)既存機能で「重要度:高」の項目
新規機能の影響が出る項目が該当します。つまり、外部仕様書や設計書に記載がある項目です。影響する項目については、全件実施する必要があり、無理に抜粋する必要はありません。
全体件数:23件の内訳
・既存機能に影響がない事を毎回確認する件数:5件(重要度:低)
・毎回確認しない項目:18件
抜粋後件数:15件の内訳
・新規機能の影響で確認する件数:10件
・既存機能に影響がない事を毎回確認する件数:5件
※今までは5件確認するだけでしたが、今回の新規機能の影響により10件追加で、合計15件の確認が必要になりました。
(ⅱ)既存機能で「重要度:中」の項目
不具合が多く発見された項目(システム試験での指摘、過去不具合)が該当します。観点漏れにより指摘された不具合なので、毎回確認して下さい。また良く発見される不具合も一覧化することで、効率的に不具合を発見することが可能です。
(ⅲ)既存機能で「重要度:低」の項目
・抜粋項目の絞込みが出来ている場合(件数が少ない場合)
既存機能に影響がないことを毎回確認する項目です。過去プロジェクトと同じ項目を実施し、同じ動作になればOKです。
・抜粋項目の絞込みが出来ていない場合(件数が多い場合)
境界値確認の確認は必須ですが、それ以外については抜粋可能です。特に同じ内容についての確認があちこちで実施している場合は、1ヵ所でまとめて確認する方が効率的ですし、件数が大幅に減りますが、何かしらの理由で実施項目を分けている場合は、内容を理解してから抜粋して下さい。
※件数が大幅に減った場合は、テスト項目一覧表の「確認内容欄」に記載しておくことをお勧め致します。
2.|既存機能の影響範囲について、設計者に再確認する
外部仕様書や設計書に記載されていない項目についての影響範囲を再確認します。この時期になると設計者もどの項目に影響が出るかを把握しています。情報を提供してもらい重要度の精度を上げましょう。
また手動での確認では無く、自動試験装置が既に確立できているのであれば、自動試験装置で実施する項目と手動試験で実施する項目を明確にすることで、手動試験での確認を効率的に実施することが出来ます。
自動試験で実施できない項目を、手動試験で実施することで、テスト全体の品質も向上しますし、効率的なテストを実施することが可能です。
※プロジェクトにより状況が違うので、一概に言えません。
3.|DRを実施し、認識を合わせる
既存機能での抜粋項目についてのDRなので、1時間程度で終わると思います。件数に変更があった項目をテストケースで確認しながら説明するので、具体的にイメージできると思います。
新規機能のDRとまとめて実施する方が効率的だと思いますので、プロジェクトの状況を見て上手く実施して下さい。
4.|まとめ
テスト件数が膨大な際は、重要度:低の項目を抜粋することが一番効率的ですが、無理に抜粋することで、
品質劣化に繋がることもありますので、避けて下さい。
品質に影響が出ない最大限の努力をしても期日内に収まらない場合は、要員を追加するか、テスト期間を延ばすかのどちかで対応していただくことを、弊社ではお客様に依頼しています。
抜粋観点と品質についての説明ができれば、納得して頂けると思いますので、お客様に相談して下さいね。
#既存機能における抜粋観点
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