【基礎編】『WBS作成意図を正しく理解しよう』
プロジェクト開始時は必ずWBSを作成していると思いますが、きちんと作成しないと進捗管理が甘くなり、正確な情報を把握することができなくなります。正しく理解していただくことが大切なので、詳しくご説明致します。
目次
1.|WBSとは
2.|WBSの目的
3.|カントチャートとの関係性
4.|WBS作成方法手順
5.|WBSフォーマットを入手する
6.|まとめ
1.|WBSとは
成果物に必要な作業を洗出し、構造化したもの。Work(作業)Breakdown(分解)Structure(構造化)の略称。プロジェクトを進める際に、必要な成果物を記載して認識合わせをします。作業内容を細分化することで、作業漏れを発見することも可能ですので、有効手段の1つです。
2.|WBSの目的
WBSの目的は、システム構築までの作業を明確化することです。またWBSを作成することでメリットがあります。
・作業の漏れがなくなる
・規模間がわかる(作業人数・期間の明確化)
・認識合わせが可能になる
・優先順位の明確化が可能
注意点としては、不明確なタスクは記載せずに、作業進捗に合わせて細分化すると管理が楽になります。またバッファを設けることで、進捗遅延にも対応することが可能です。
3.|カントチャートとの関係性
ガントチャートはプロジェクトの全体進捗管理表になります。遅れが発生している際に一目瞭然で確認することが可能ですので、一般的にはWBSと組み合わせて作成します。(左側:WBS、右側:ガントチャート)
4.|WBS作成方法手順
①成果物を明確化する
最初に最終成果物を明確化します。関係者とコミュニケーションを取りながら作成しましょう。
②作業洗出し
必要なタスクを記載します。0から作成するよりも、過去の類似プロジェクトを流用することで、抜け・漏れが無くなり、工数削減にも繋がりますので有効活用しましょう。
スケジュールの作成と工数見積もりを記載したら、プロジェクトメンバーと認識合わせを実施して下さい。アドバイスを受けることで、作業漏れを発見できたり、効果的に作業が進めたり、情報共有に繋がりスムーズに取り組むことができます。
③完成
スケジュールと工数見積もりが完成した時点で、プロジェクト全体スケジュールに収まるかを確認します。この際に注意すべき点は、無理なスケジュールを引かないことです。5日作業を3日作業と記載していると作業遅延が発生し、残業でカバーすることになります。
正確なスケジュールを引いても、期日に収まらない場合は、要員を追加するか期日を延ばす必要があるので、PMに相談しましょう。
5.|WBSフォーマットを入手する
WBSの作成はエクセル運用している場合が多いので、気軽に始めることが可能ですし、無料版のテンプレートもあります。過去プロジェクトのWBSを流用しながら、カスタマイズすることで、プロジェクトを円滑に進める手段の1つだと思います。
6.|まとめ
WBSの作成方法についてご説明致しました。WBSは作業漏れを把握し、スケジュール遅延を早期発見するツールです。プロジェクト遅延が発生した時は、どの様にリカバリーするのかを検討して有効な対策を打ちましょう。
現行システムを理解する時間が不足していたり、コミュニケーション不足であったり、気軽に確認できる雰囲気作り等改善策は多々あるので、臨機応変に対応することでプロジェクトがうまくいけば幸いです。
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